非常に具体的な内容で審判部へのご意見がありました。
審判長ならびに審判部長の指摘に対する回答を掲載しました。皆さんのご意見もお聞かせ下さい。
種田審判長様
皆生大会大変ご苦労様でした。
今年の皆生の大雨の中の激走は、必死に耐えてるという印象を与えて非常に感動的でした。
さて、掲題について、明らかに「不当」と思われるマーシャルの判断がありましたので一言私見を述べます。
<事件>バイク後半の西部農高頂上より2-3km手前の上り坂で、制限時間がそろそろ心配な1時半頃NO・722がパンクしました。パンク修理が終わっていざ空気を入れようとするものの慌てており手が震えて思うに任せません。私は車に空気入れを積んでいたので彼に渡しましたが、今度はノズルが浅くてすぐ外れてしまいます。
そこで彼にノズル部分を支えさせて、私が空気を入れました。さらに持ち物の片づけが終わって漕ぎ出すとき、私はサドルを両手で持ち、あらかじめバイクにまたがらせた上、右足のみクリートにセットさせ、そこから押しながら彼が左足のクリートを固定したことを確認すると尻を叩いて送り出しました。
すると1-2分後、後ろから来た2人乗りのマーシャルが彼を止めて何やら告げているので、彼が再度スタートし終わってからどうしたのか尋ねますと、「あなたが押したからペナルテーを告げた」と言う。
その場で、「上り坂」でのスタートは「押す」ということより「安全な」スタートのための補助行為であり、
ペナルテーを科すべきでないと怒鳴りましたが、もちろん即聞き入れられるはずはない。
<血が通わない>マーシャル基準そのものを私は知らないので、電話でベテランのマーシャルにそのことを問い合わせると、「空気は自分で入れねばならない。ジョイントを支えるのはいいがあなたが入れてはいけない。オフィシャルメカが入れるならいいけど」とのこと。
また、「押したこと」については「目撃したマーシャルが押したと判断すれば押したことになるし、支えだと見れば無罰だ」とのこと。
マーシャルの存在意義も役割も理解されておらずまた統一判断基準もない皆生マーシャルに愕然としましたが、
しかし、私の不注意から不名誉な「ペナルテー」を科せられた722番の名誉のため、審判長に審査してもらいたく本部を訪ねN審判長(と思っていた)に私の名前を告げ「バイクペナルテーのことで一言話を聞いて欲しい」
と要請したところ、本部席で待っているよう言われました。
「ちょっと待ってくれ」とも「用事が終わり次第すぐ」ともなしに10分15分が過ぎていきます。何時のことになるやらわかりません。私は次の応援が忙しく、また当方の要請を聞いてもらったところで正当に判断してもらえそうにない「血の通わないタイプ」と身勝手な結論を出して、「もういいです、と伝えてください。」と伝えて去りました。
1時間後722番がランスタートするのを待って、「私のせいで不名誉なことになってすみません。審判長に不当な審判の修正を申し出ますから貴方からも不服の申し立てを行って欲しい」と誤ったところ、かれは、
「大変お世話になりました。そのことはいいです。3分間ちょうどいい休憩になりました。」と言って走り去りました。本人がいいと言うので敢えて私もそれ以上は本部に言わずにしまいました。
さて、今回くどくど苦情を述べるのは、不当な(と私は思う)マーシャル判断が2年前の皆生でもあり、
その時のマーシャルが今回のマーシャルと同一人物だったからです。
その時の様子です。植田記念館の辺の急坂で、我々弱い者は下ばっかり向いて漕いでいました。時速8-10kmが精一杯で、ここに来るまでにはそこそこ開いていた車間も坂に差し向った瞬間全員止まったようになって固まってしまいます。その時中段にいた一人が警告もなく笛を鳴らされとめられました。どうもドラフティングのようです。ドラフティングならそこの者ども10人ほど全員逮捕でもおかしくはない状況でした。ドラフティングの意識など私を含め誰もなかったように思いました。規則ではドラフティングかもしれませんが、それなら「西部農工」の急坂など、ドラフティングにブロッキングのオンパレードで、もっと逮捕者が出てもいいはずです。
<皆生マーシャルは皆生大会の何を守ろうとするのか?>
創業26年の皆生の名誉のためあらゆる不正と不公平を排除しようとするなら、全ての私的な援助行為を排除せねばならないし、そのことをあらゆる手段を使って周知徹底させねばならない。
一マーシャルの極めて個人的な判断による見せしめのような行為を野放しにしては、本来公平公正のためのマーシャルが重大な不公平を生み、「皆生のよさ」を失わせることになりかねない。
バイクスタート間なしなのに「スペア」を1本も持ってない女性などのことどうお考えでしょうか?
<マーシャル総括はありますか?>
レース後、処分内容と状況についての総括はなされているのでしょうか?
人を罰するなどということがこんなに簡単に扱われていいはずがない。
いろいろくどくどすみません。
以上は私個人の身勝手な意見です。
検討頂けるならありがたいことで私に回答はいりませんが、今回のマーシャル判断は正当であり修正改善の余地なしということであれば、この皆生通信に皆生本部の意見を掲載してください。
よろしくお願いします。(男性/島根県)
種田審判長からの回答です。
メール確認しました。
まずはじめに違反者名簿を確認したところNo722番では有りません。No772番です。
その方とペナルティ・ボックスでお話しましたし。
本人さんも個人的援助の禁止についても十分理解していました。また反省もしていました。「勇気を出して断る事も出来ました。」とも言っていました。
レース中の応援についてもですが、過去にトップの選手の方と応援者の車が接触した事故に対し大会本部は、翌年から応援バスを用意していまし、メカニック・カーも用意しています。
私は、開会式での競技説明会でも話をしました。
現場で判断した審判員(レース・マーシャル)に対しては的確に判断していただいたものだと理解しています。もしそのような現場を他の選手が目撃しレース終了後にクレームとしてあがってくる事を考えると、的確な判断をしていただいたと思います。
2年前ドラフティングのことも書かれていますが、25回大会、26回大会での競技説明会で私は、ドラフティング(上り坂)について話をしました。また今年度からルールも変わったところ、特にドラフティングについては、今大会でも話をしましたし26回大会でのドラフティング違反者は、ありませんでした。このことからも選手一人一人がマナーの向上が見られることです。
>>皆生マーシャルは、皆生大会の何を守ろうとするのか?
伝統ある大会でもあり、その中でも出場する選手はもちろん、ボランティア、大会スタッフ、一般の道路を使用する地域住民の安全です。これが怠ると次回大会運営に関して影響が大きい物だと考えられます。
>>マーシャル総括はありますか?
あります。
まず私の手元にはあなたの支援されたとするレース・ナンバーはすでに違っています。レース・ナンバー772番の方に対して非常に失礼に値することです。身に覚えのないことですから。
最後に一言
一番理想のトライアスロン大会は、マーシャルの居ない大会です。それは、選手一人一人が競技規則を確実に理解し競技に出場することです。競技規則を理解して出場している選手はどれだけいるのでしょうか?また応援する人に対しても個人的支援について理解しているのでしょうか?
野嶋審判部長からの回答です。
まず最初に申し上げたいことは、審判部総勢74名のスタッフを代表してご指摘にある「不当」「血が通わない」マーシャルは本大会審判部には存在しないともうしあげさせて頂きます。
皆生大会はご存じの通り公道を交通規制なしに開催されているため選手の安全を確保するために細心の注意を払っております。
私たちマーシャルの最優先課題は「選手の安全をいかに確保するか」です。そして公平で安全に競技を遂行するために必要な注意や違反によってはペナルティーを与えたりします。そのことをまずしっかりご理解頂きたいと思います。
その上で、細部についてのご説明を致します。
>皆生マーシャルは皆生大会の何を守ろうとするのか?
最初に申し上げたとおり守るのは選手とボランティアの安全とルールです。あなたがよかれと思って行った行為でもその場に立ち会ったマーシャルであれば特定個人の支援との判断をくだすことは決して間違いではありません。また私個人としては、あなたの指摘よりどのような経路でバイクコースに入ってサポートされていたかの方が問題です。
何年か前バイクマーシャルでコースを走っていた際、県外のサポート車両がコース上で急停止し、後続の選手がその車を避けようとして転倒。転倒した選手は、大怪我を負いリタイヤを余儀なくされました。私は大丈夫とは言えないのです。事故の可能性を排除していくのも私たちマーシャルの任務の一つなのです。
コースへの進入を防ぐために応援したい人のために大会本部では、応援バスを用意して選手の安全を図っているにもかかわらず、まだ理解頂けていないのは非常に残念なことです。
公認サポート車両もコースには入っています。十分なサポートとは言えないかもしれませんが、メカトラブルへの対応はしています。
貴方がそれほど選手のことを考え、サポートしたいと願っておられるのでしたら、是非ボランティアスタッフとしてご参加頂いた方がよいかと思います。
重ねてお願いします。コースへの乗り入れで事故が起きて一番悲しいのはそれまで重ねてきた選手の努力が報われなくなることなのです。
>「ちょっと待ってくれ」とも「用事が終わり次第すぐ」
私も覚えています。10分後、用事を済ませてから審判本部にもどったときには、姿が見えませんでした。
私がその場を離れたのは、バイクマーシャルからの事故報告を本部に伝えて事後の処理をお願いするためでした。
あなたも他の選手の応援があったかもしれませんが、私にも重要な任務があるわけで勝手な判断と指摘はあてはまりません。
マーシャルと選手の関係について大きな誤解をされているようですが、皆生大会のマーシャルは決して選手と敵対するものではありません。
「事件」とか「逮捕」だとかものものしい表現をつかわれますが、スポーツには必ずルールがあってそれを守りながら競技を行う選手と見守る立場のものがいなければスポーツとして成り立たないことをご承知下さい。