トライアスロンとダイエット
トライアスロンとダイエット

トライアスロンとダイエット

地元を代表する元トップ女性トライアスリートからのお便りです。(文中の写真は、本人とは無関係です。)

「~でやせる」などというテレビや雑誌のタイトルってとても多いですよね。
先日JTUから送られてきた「誰でもできるトライアスロン」という本にもトライアスロンはダイエットに最適!とスリムな女の子のイラストが描かれていました。
 私がトライアスロンを始めたのはダイエット目的ではなく、とにかくトライアスロンがしたかったから。明日が待てないほどトライアスロンがしたかった。寝ても覚めてもトライアスロンの毎日は本当に楽しい。トライアスロンとの関わりはすでに17年。
朝から高校陸上部ばりに走る日もありました(笑)。朝のジョギングと言うよりはハードはペース走になる日もしばしば。朝から4000mほど泳いだり、バイクでは坂ばかりのコースに出かけたり・・・。もちろん仕事の後も何かのトレーニングを欠かさない。そんな毎日を送ってるのに、ほっぺはパンパン(自分の視界に入ってた!)太もももパンパン。

 

思い返せば中学校の頃から、朝練・放課後とあんなに必死で部活をしていたのに、ぜんぜんやせませんでした。高校の時には部活の仲間と少ないお小遣いの中からダイエットの本と怪しげな食品を買った記憶もあります。油抜き弁当、おやつガマンくらべ、入浴前後の腹筋背筋スクワットなどなど・・・しかも通学は徒歩かママチャリ!でも体重は全く減らない・・・今思えば、まだまだ成長過程でエネルギーが必要だったのでしょう。食べる量もそれはそれはすごかった(^^;)
 そして話は戻ります。寝ても覚めてもトライアスロンの生活も、トレーニング、仕事、休養、のバランスが悪くなり故障。トライアスロン中心の生活をしていた私はすっかり落ち込んでいました。それでも仲間の皆さんに励まされ、ボチボチ泳いだり、ローカルなロードレースやトライアスロンにちょこちょこ出る程度には回復。でも皆生大会には出なくなってもう10年が経ちました。

 

今はトレーニングなんて全くしないし、シンドイことは大嫌い。雪が降っても外を走っていたアスリート時代からは信じられないほどの寒がりに変身。運動もしないので以前ほど食べる量も減り、気がついたら必死に部活やトレーニングをしていた頃よりも体重が減っているのでした。不思議と体重が落ちたからとうれしくはありません。
 あの、下を向くと視界に入るパンパンのぽっぺや、ジーンズをはくときに苦労させたあのパンパンの太ももはどこに行っちゃったのでしょう?
 潮流や波にも負けず、灼熱の坂を登り、炎天下での孤独なランニングを克服するためには、あの太い足とパンパンほっぺでにこにこ走るするゆとりが必要だったのです。
 標準体重とは別にその人のベスト体重があると思うのです。太っていても運動も出来るし健康診断も異常ない人。やせていても活動的でたくさん食べて元気いっぱいの人。
 トライアスロンが楽しくて楽しくて・・・その結果しぼられてやせていくのは理想ですが、ダイエットのためにトライアスロンを続けるのは辛すぎませんか??
 年齢とともに筋肉は落ちるので、若いときよりも運動が必要となります。細く見せるためのダイエットではなく、本当に健康で使える筋肉のためのダイエット?は必要ですね。