
東西に約20キロ続く弓ヶ浜半島。その根本に位置するのが皆生大会のスタート地点になっている日野川河口。そしてそこから西に約3.5キロにわたってつながっているのが皆生海岸。消波ブロックによって護岸を保護されたのこぎりの刃のような形の海岸は特異なもので土木工学の分野では世界的にも有名な海岸なのです。
しかしその海岸も海からの漂着物や心ない人々によるゴミの投棄で大きく美観が損なわれています。
スイム競技の折り返し地点周辺は、旅館街の人々によって定期的に清掃が行われているため、比較的美観は保たれていますが一歩旅館街を外れるとゴミ集積場のような光景が広がっています。
特にスイムフィニッシュ地点などは、人目につきにくいうえに駐車スペースがあるためコンビニ弁当の殻やビン・缶、果ては日用雑貨などのゴミが沢山すてられています。
そこで美しいこの海岸線を守るためにNPO法人皆生ライフセービングクラブの面々が取り組んでいます。今回はこの活動の様子をご紹介します。
11月19日(日)、前日のまでの穏やかな日よりがウソのように朝から雨が降り続くあいにくの空模様の下、皆生ライフセービングクラブの精鋭3名が皆生海岸に散乱する不法投棄のゴミに立ち向かった。登録会員数70名を誇るクラブでこの作業への参加がたったの3名というのは非常に残念だ。前日まで参加予定の数名から携帯電話に留守電が入っていた。「妻が産気付いた。」(おまえんとこ先月も産気づいてただろう!!)等々理由はまちまちだが、すべてはこの雨のせいであることは明白だが、しかし我々はこんな雨に負ける訳にはいかない。
しかし万難を排して参加してくれた奴らの格好は・・一人はジャージーにスリッパ、そしてもう一人も雨具の用意なし・・・大丈夫かなぁと不安がよぎる。私の持ち合わせの雨具をレンタルすることでとりあえず雨は凌げそうだ。
まずスイムフィニッシュゲートに放置されているソファーやラジカセ、ゴルフクラブケースなどを集める。全くの不燃物置き場だ。どう神経なのかなぁとあきれながらも手早く片づける。
今度は、フェンスの内側に投げ込まれているゴミの片付け。毛布やクッション、シャンプーの容器、小物類etc引っ越しの余り物をそのまま投げ込んだのだろう。投棄物から判断すると女性のもののようだ。段ボール箱の中のゴミの分別もしなければならない。あけてみると血のりのついたペーパーがいっぱい・・事件か!?・・ゲッ!よ~くみるとなんとそれは女性用生理用品ではないか・・
「オエ~!!!」吐き気が腹の底からあがってきた。こんなことやる奴は人間じゃない!
よりによってトライアスロンの聖地にこんなもの捨てやがってと怒りがこみ上げてくる。
オッ今度は、何!サラ金のカードじゃないか・・他にも色々なカードが散乱している。
財布はなかったものの間違いなく財布の現金だけ抜いて後は捨てられた盗難品のようだ。
皆生の風俗店の女の子の名刺もいっぱいだ。よほどの好き者のようだ。最初は気の毒と思ったがさっきのナプキン女への怒りが残っていたのとこの風俗ねぇちゃんの名刺をみたらアホらしくなってきたからほっとくことにした。変なところいくからこんな目に遭うんだ・・。


選手達が通り抜けていく松林の木の根本には、ちょっと目には見えないがビールやコーヒーの空き缶が大量に眠っている。コンビニ袋に入った弁当、ペットボトル。背の低い木の下を匍匐(ほふく)前進するとでてくるわでてくるわ、よくもまぁこれだけのゴミが隠れていたのかと呆れるばかり。
ゴミが自分で歩いてきた訳じゃないからゴミに責任はない。すべてはそれらを捨てた人間の罪なのだ。
3時間にも及ぶ格闘の末、50袋のゴミの山ができあがった。雨の中精鋭3名での戦利品である。
あれだけ散乱していたゴミがなくなりさっぱりした海岸。
積み上げられたゴミの山を眺めながら満足感に浸る刹那の悦び。がんばった甲斐があるというもの。
遅い昼食を摂る3人の表情には同様に満足感が漂っていた。
そして翌日、清掃課に収集をお願いしていたので現場を確認に行くと・・・
なんともうすでに新しい放置ゴミが散乱しているではないか・・・
・・・・・こうなったら我慢大会だ。ゴミを捨てるなと立て看板をたてても捨てる奴には
言葉の意味が理解できない。それならとことん綺麗にしてやる。根比べだ。
絶対きれいにしておいてやる。
聖地にふさわしい環境を守る戦いはこれからも続いていくのである。