努力無限通信 チームテイケイ 小原工
*アジアトライアスロン選手権トンヨン大会
6月1日から3日まで韓国のトンヨンという場所で第17回トライアスロンアジア選手権が行われ、日本代表チームのジュニア(15歳から19歳)担当コーチとして帯同してきました。
私にとって初めての代表コーチということで責任を感じながら、選手たちの気持ちを高めるためのことを考え大会に望みました。
ジュニアは男子6名、女子6名で普段は全く見ていない選手たちでたまにレースで会うくらい。正直なところ名前と顔が一致しない子が半分いたので出発前に名前と年齢、所属チーム、学校名を覚えることから始め過去の大
会実績も調べました。これを出発までにすべて覚えあとは現地で顔と一致させるだけ。余裕ですぐ覚えましたよ。
今回現地に入ってから一日しかないというスケジュールだったので選手たちにはレースに向けて「自分の持つ力をすべて出し尽くし、苦しくなってもあきらめないで己に勝とう!」と。
それを毎回のレースですることで選手としてまた人間として成長し、次のレースに繋がりどんな状態でも力が出せるようになる。
難しいことですが、これはトレーニングでも普段の生活でも同じですよね。私も自分に勝てたと思えるレースは数えるほどしかありません。
最近、日本のエリートといわれる選手の中にはレースを途中であきらめたり、途中でやめてしまう選手を見かけ残念に思います。いろいろ言い訳があるのでしょうがエリート選手からは聞きたくありません。どんな状態であってもレースを投げ出さないで最後までやり抜くのがエリート選手であると私は思います。
レース中少しでもあきらめの気持ちが出てしまうと全力が尽くせなくなります。エリートと呼ばれる選手は子供たちやジュニア選手たちの手本なのです。
話はそれましたが、今回ジュニアチームは金メダルを獲得することはできませんでした。
でもレースに参加した12名のジュニアたちはみんな今持っている力は出し切ってくれたと思います。その中で体が思うように動かなかったり、いろいろな失敗がありました。日本代表といえどもジュニア選手。ゴーグルをしたままヘルメットをかぶる選手、何度もコース試走しているのにコースミスする選手、ウォーミングアップで使っていたバイクパンツをはいたままレースに出ていた選手。
いろいろやってくれましたが、これが経験となって次に生きるはずです。話をすればみんないい目をしていました。
これからが楽しみな選手ばかりです。ただ、今回痛感させられたのは韓国チームの躍進でジュニアは男女とも韓国に金メダルを持っていかれました。うかうかしていられません!アジア選手権5度優勝の経験を生かしメンタルの強い選手を育てていきたいと思います。
昨年、アジア選手権エリートで優勝したチームの田山選手は最後の最後まで見応えのあるレースをしてくれましたが、惜しくも銀メダルでした。優勝は昨年2位のサプノフ選手(カザフスタン)でした。