「選手の移動の為に新たな経費がかかる、最終フィニッシュの東山陸上競技場への変更は大会経費削減と矛盾しているのでは?」
この点についても何人かご指摘がありました。
バス輸送による新たな経費の発生は、たしかにあります。
しかし結論から言いますとゴール周辺の設営などにかかるトータルコストを計算すると実は、陸上競技場での受け入れの方が少ない経費で収まるのです。
皆生でのゴールにはまず道路上に大型のフィニッシュゲートを組む必要があります。この大型ゲートは、車両が通行できる高さを確保するために不可欠な条件です。また周辺の歩道などの照明などの設備費などを合計すると相当な金額になるのです。
それに比べ陸上競技場は元々競技場として整備されている場所ですから仮設の照明の数も少なくて済みますし、ゲートも簡易のエアーアーチなどで対応出来ますから多少の新たな出費が発生したとしても充分吸収出来るのです。
またこれは開閉会式にも同様のことが言えます。
「あんな立派なコンベンションセンターでお金をかけて開閉会式を行う必要があるのか?」と言われますが、以前の開閉会式会場は皆生海浜公園という屋根付きのゲートボール場でした。
しかしここも仮設ステージや放送設備などの設置費用などを合計していくと結構な金額になっているのです。
その点コンベンションセンターであればステージや放送設備にかかる経費は基本的に会場使用料に入っていますから大きな負担増になっているわけではないのです。
それにここで開閉会式を開催するようになって実は大きな成果が出てきています。それは、レースでの違反件数とバイクでの事故件数が顕著な減少傾向を示していることです。
選手のマナーの向上が挙げられるのは当然でしょうが、その要素の一つには、エアコンの設備もない場所で地面に座って行われていた以前の開会式と違い空調の効いた会場でイスに座って行う開会式で選手の緊張感が維持できているのではないかと推測しています。
ということで会場変更により負担増に繋がるような状況にはないことをご説明させて頂きました。
なにより新たな経費増を負担できるほど財務的な余裕はありませんので大幅な変更の裏側には何かしらの経費軽減の確証があるということなのです。