鉄人皆生通信⑮ 皆生から世界へ
鉄人皆生通信⑮ 皆生から世界へ

鉄人皆生通信⑮ 皆生から世界へ

皆さんおひさしぶりです!大会や行事がかさなり、このコラムを2回休んでしまいすみませんでした。
早いもので今年も年の瀬を迎え冬本番となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?仕事や忘年会が忙しいことと思います。体調を崩さぬよう飲みすぎには十分気をつけましょう。私の方は今年のプレーイングコーチとしての反省と分析を行い、来年の目標を新たに設定して心新たにいろいろなことにチャレンジしているところです。来年はいよいよ北京オリンピック。チームテイケイからはシドニー、アテネともに2名ずつ男子選手が出場してきました。そして、来年も田山、杉本という2名の選手がオリンピックに出場し力を出し切ることを信じて日々精進しています。皆生で優勝した三木、女子選手の久保田、練習生の中山はアイアンマンハワイを最大の目標としています。高い目標を持つ選手やみなに「勇気を与えすべての経験を伝えること」が自分の役目。それができるようこれからも努力を続けます。

●ワールドカップ最終戦エイラット大会

*イスラエルに行ってきました

12月1日にイスラエルで行われた大会にチームから田山と杉本が出場するため、監督の八尾とともに4人でイスラエルに行ってきました。国が国であり、やはり怖いイメージがあるため最初は本当に行っても大丈夫なのか?疑問でしたが、いろいろと調べ行くこととなったのです。テレビの映像で見るイスラエルは何が起こってもおかしくない場所?でしかなかったので行く前に、家族宛に遺書でも書いておかないとと本当に思いましたけどね(笑)。
11月27日に関空から香港経由でイスラエルのテルアビブに向かいました。香港まで4時間、エルアルイスラエル航空(なんか狙われそうな飛行機じゃない?と思ったのは僕だけではなかったと・・・)に乗り換えて12時間かかってテルアビブ空港に到着。思っていたよりも立派でブランドショップも立ち並ぶ都会の空港でした。夜の10時過ぎに到着だったのであらかじめ予約していた貸し切りバス(安全を考え4人でも借りた)でテルアビブ市内のホテルに直行。一夜をテルアビブで過ごし、朝ホテルの外を見ると海沿いのきれいな景色がありました。外でジョギングでもと思ったのですが、外には出ない方がいいという旅行社のアドバイスを思い出し、万が一を考えやめておきました。でも幸運にもホテルにトレーニングジムとサウナがあり一汗かくことができました。遠征の移動中この一汗かけるかどうかは重要なんですね。僕もワールドカップを転戦していたときは動くことができないとストレスが溜まったものです。イスラエルの食事はどんなだろう?と全然イメージできなかったので選手らはたくさん日本食を持ってきていましたが、ホテルの朝食はおい・u桙オいものばかりで全然問題なく食べることができました。 特に野菜とフルーツは新鮮で美味しかったです。

テルアビブから現地のエイラットまでは飛行機で50分ほど。機内からイスラエルの風景をずっと眺めていましたがほとんどが砂漠でところどころに建物があるといった感じでした。下からミサイルが飛んでこないようにと願いながらあっという間に現地に到着。意外と大きなたてものが多くあり、ちょっとしたリゾート地のようでここもイメージとは違った。選手、スタッフ専用のバスで空港から見えていたホテルまで歩いても行ける距離で本当にリゾートホテルといった感じ。「なんだいいところやな!」というのが着いての感想だった。早速4人で移動の疲れを取るため適当な道をジョギングするが、リゾート地の一角から離れていくと周りに何もなくなり、遠くの山の下の方に町が見えた。なんかあまりいい雰囲気ではなかったので折り返した。あとから聞いて分かったのだが遠くに見えていたのは隣の国ヨルダンであったのだ。 距離にして数キロのところだそう。次の日の
朝、景色を見渡すとなるほどヨルダン側とこちらイスラエル側は建物の風景が違っていた。イスラエルの方が豊かな感じだ。

レースのコースは左手にヨルダンのアカバ湾を見ながら紅海を泳ぐスイムコース。バイクとランはホテルの立ち並ぶリゾート地周辺から空港の周りをはしるコース。本番2日前選手と一緒に紅海を泳いだ。噂どおり塩分濃度が高く滅茶苦茶しょっぱかったが、水の透明度はきれいで魚も良く見え泳ぎやすかった。日本の海と違うと感じたのは、底が見えない沖に出て行ったときに底の方が青黒かったこと。
レース前日にはキッズとエージのレースとがあるというので見に行った。イスラエルにはアルテマン兄弟という双子の兄弟がワールドカップを転戦しているが、あまり一般の人たちがトライアスロンを楽しんでいるという姿は目に浮かばなかった。しかし、実際は50人ほどのキッズが海を泳ぎ、トライアスロンを満喫。エージの選手もたくさんの選手が集まりレースが行われ、スポーツメーカーのブースも立ち並んでいた。イスラエルにもトライアスロンを楽しんでいる人はたくさんいるのだ。

*ワールドカップ日本人初優勝!

もうご存知の方もたくさんおられるでしょう。後輩の田山がワールドカップで日本人初優勝を果たし、センターポールに日の丸を揚げてくれた。日々ともに汗を流すチームの後輩が海外のレースで君が代を歌わせてくれた。この上ない最高の瞬間であった!チームテイケイは厳しいという評価があるかもしれないが、我々はプロとしてあたりまえのことをあたりまえにやっているだけ。これまで日々積み重ねてきたものが、このような結果につながったのである。でもうかうかしてはいられない。田山本人はレースの次の日、「ここからがスタートです!」と言った。来年の8月19日(北京オリンピック男子トライアスロン)まであと8ヵ月。日本トライアスロンの歴史はぬりかえたが世界のトップはまだ田山のはるか前を走っている。これからどれだけ成長できるか楽しみだ。レースの模様は1月5日(土)BS1で放送されますので是非ご覧ください。

温暖化の影響で暖かい冬ですが、体調管理に気を配り新しい年をお迎えください!
皆様にとって来たる年が、素晴らしいものになるようにお祈りしています。