その② やっぱりマークは凄い!!
その② やっぱりマークは凄い!!

その② やっぱりマークは凄い!!

30周年記念大会を飾るスペシャルゲストのマーク・アレン。ハワイアイアンマン6回優勝など1980年代から90年代にかけて彼の圧倒的な強さは伝説として語り継がれ来ました。

今回の来日も最初は、ダメ元でいいからリクエストを出してみたのですが「日本は好きなところだし日本で最初のレースのメモリアルな大会に参加できることは私にとっても光栄なこと」と二つ返事で回答してくれました。15日(木)に来日、翌16日(金)米子入りし土曜日に記念式典出席そして大会当日にはスタート前から会場入りして選手を応援し終日コースのあちこちで選手を励ましてくれました。

閉会式前には米子空港から東京へ向かい午後の飛行機でアメリカへ出発と本当にタイトなスケジュールだったにもかかわらずいやな顔一つすることなくいつもジェントルマン。
滞在中ずっと彼にアテンドした私は実は彼と同じ年なのでした。
また同じような年齢の息子がいるということなど同世代として話題が合うこともあり結構いろいろな話をして楽しい時間を共有させてもらいました。これは役得ですね。
様々な会話の中に彼のトライアスロンを通じて学んできた哲学を知ることが出来ました。
記念式典での彼の話を思い出してみてください。そのすべてが単にスポーツとしてだけでなく人生そのものに通じる哲学を語ってくれていました。
会場で語られなかったお話をいくつかご披露しましょう。

①もうレースに出ないの?
ハワイの6回の優勝で私が目標に向かってやるべき事は全てやり遂げたと思う。
もうこれ以上、求めるものがなくなったということ。
だって想像してみてよ。おいしいものを沢山食べてお腹が一杯になったあとにまだおいしいものを
食べたいって思う?・・・実にわかりやすい説明でした。

②暑いレース
灼熱の皆生が戻ってきた今年、マークと私は車でバイクコースを観戦していました。
中山の折り返しを見て皆生へ向かう道中での会話。
山陰道に取り付けてある気温計が36度を示しているのを見て「やっぱり暑いはずだ。36度にもなっているよ。おれもスタッフになる前はこんな中でレースしていたんだなぁ」と私。「こんな暑い日はエアーコンディショナーが利いた車の中にいるのが一番だよ。」とマーク。顔を見合わせながら思わず笑いが出た。
・・・ジョークでも哲学的に響いてくるのが不思議だ。

③感激の涙
バイクコースの難所・白鳳高校前の登り坂。ここは2キロにわたる上り坂で最初のきつい約1.5キロの登りの後にさらにもう一段上る坂が待ちかまえる2段坂。毎年選手を苦しめるこの坂の1段目を登り切ったところが応援者が陣取るポイントとなっている。
ここでレジェンドから声援を受ければ選手も勇気100倍に違いないとマークを案内する。
選手のあえぎ声を聞きながらポイントへ到着し彼が車を降りた瞬間。
我々の車の隣で声援を送っていた奥さんが、一瞬息を飲んだ。「エッェ!マーク・アレンさん!??」「どうしよう・・ホントだマークさんだ。今年皆生に来て本当によかった。夢じゃないですよね。・・・・(とにかく驚きと感動の言葉が次々と続く)」彼が、琵琶湖アイアンマンに出場したときのことを鮮明に覚えていてその後の彼の活躍もあり大ファンだった様子。最後には涙を流しながら「旦那の応援に来たけどもう満足。このまま帰ってもいいくらいよ。」と手にしていたバッグにマークのサインをしてもらって本当に嬉しそうでした。
でも旦那さんの応援はしっかりしていただいたでしょうね、奥さん?

最近(10年以内)トライアスロンを始めた方々には、それほどでもないかもしれませんが1980年代から90年代にかけての彼の活躍を知る者にとって本当に彼の存在は神に近いものでした。
その圧倒的な存在感は、神聖で遠い存在でした。その彼が私たちのために皆生にやってきて数々のメッセージを残してくれたことに心から感謝すると共に皆さんと共有できたことを嬉しく感じています。

最後に、彼が観戦しながら撮影した写真が彼のTwitpicにアップされていますのでご紹介します。
写真もやはりアレン調な雰囲気のある作品となっています。

こちらです。 http://twitpic.com/26lspq