スタート直前の緊張、ウェットスーツによる呼吸制限、体型変化やゴム劣化による締め付けなどにより心臓に長時間にわたり大きなストレスがかかってくるのは想像に難くありません。
実際日本全国で起きたレース中の死亡事故の殆どはスイム競技。そしてその殆どがレース後半からフィニッシュ地点に集中しています。このことが意味するのは少なくとも溺水で死亡したのではなく何らかの原因で心臓が止まって死に至ったということ。
すべての事故において解剖により死因が特定されているわけではありませんが亡くなった選手は全員突然動かなくなったということをみればやはり心臓に問題が起きたとしか考えられません。
本来、ウェットスーツは選手の低体温防止のためのものなのですが、現実は安全面から着用させているのが現状です。
しかしそのウェットスーツが原因の一つとなって事故が発生しているのであれば大きな問題です。
特に皆生大会など7月~8月に開催されている大会では水温が25度以上、時には30度近い水温のなかでレースが行われる事もあります。
こうした環境でウェットスーツを着用させるのは逆に選手の体に大きな負荷をかける可能性が高いと判断し皆生大会では今大会より大会前日の水温が22度以上の場合、ウェットスーツの着用は自由とします。22度を下回る場合は着用を義務とします。
ウェットスーツを着用した方が泳ぎやすい人やウェットがないと怖くて泳げない方については従来通り着用してもらって構いません。
但し、監視の状況を正確に把握するためウェットスーツを着ていない選手には専用の色のスイムキャップの着用を義務とします。(有料/現時点では色は未定)
ノーウェット選手用のスイムキャップの販売については後日案内いたします。